広告代理店とは?
広告代理店とは、広告を出したい企業(顧客企業)と様々なメディアを繋ぐ役割を担っています。
業務内容は多岐にわたり、ここでいう広告代理店の業務とは以下のようなものが挙げられます。
- 広告枠の買付け
- 広告作成や広告評価のための市場調査
- 広告作成
- 広告以外での販売促進活動のサポート
広告以外での販売促進活動のサポートに関しては、プランニングのみならず、大規模なイベントや街頭プロモーションなどで指示をしたり、スタッフとなってサポートしたりする場合もあります。
広告代理店が保有する個人情報
広告を作成するために顧客企業から取得する情報に個人情報が含まれる可能性があります。
また広告には文字や写真だけでなく人を起用することがありますが、そういった場合には起用する人の個人情報も取得することになります。
この他、市場調査としてWebサイトや会場などで実施したアンケートも消費者の個人情報となるケースがあります。さらに、販売促進活動のサポートで、キャンペーンや街頭サンプリングなどを実施する時に取り扱う応募者の情報や申し込み書に記載されている情報も、個人情報に該当します。
特に気をつけるべき個人情報漏えい・流出リスク
具体的なリスクとして、以下のようなものが考えられます。
- (1) 顧客企業等から受け取った各種資料の紛失
- 様々な部署があるため保有している情報の移動が多く行なわれる
- 情報を扱える権限を設定せず、誰でも持ち出せるようになっている
- (2) 市場調査アンケートによって取得した個人情報の流出
- Webサイトでアンケートを実施する場合に、Webサイトに不正アクセスされてしまう
- 大量の市場調査結果をきちんと整理せず保管し、紛失してしまう
- 廃棄の際にそのまま捨てることによって、ゴミ箱から個人情報が流出してしまう
- (3) 販売促進活動のサポートで、イベントや街頭サンプリングなどで受け取る申し込み書などの紛失
- 会場から自社に持ち帰る際に、紛失してしまう
- 顧客企業に送り渡す際に、郵送ミスが発生してしまう
- (4) 他社に情報を委託することによる他社からの情報流出
- 広告媒体によって編成される制作スタッフが異なり、外注する場合
- 校正・校閲に関して外注する場合
これらのリスクを発生させないために、必要な対策を実施することが重要です。
PMS構築や審査においてチェックしたいポイント
広告代理店は業務が多岐にわたること、また様々な企業や消費者との関わりがあることなどに対して、必要に応じて下記のような対策を取る必要があります。
- 部署間で情報の共有を行なう際の手順等を確立する
- 情報にアクセス可能な人間を限定する
- 市場調査をWebサイトなどで行う際は、通信の暗号化を設定する
- デスクの整理整頓を心がける
- 取得した情報が必要でなくなった場合は、速やかに廃棄する
- 紙媒体のアンケート等を廃棄する際はシュレッダーを使用する
- 個人情報が記載されている書類等を郵送する際は、間違いがないか郵送前に十分に確認する
- 業務委託をする企業とは秘密保持に関する契約を結んでおく
- 委託先の監督を怠らない
広告制作を依頼する顧客企業やテレビ局等の媒体社が広告代理店を選定するにあたって、「渡した情報をきちんと守れるのか」というのは重要なポイントであるといえます。
顧客のニーズに沿った良質な広告を作成することはもちろん大事ですが、信頼性がなければ元も子もありませんので、個人情報の流出・漏えいに対するリスクを無くすよう取り組みましょう。