迷惑メールを放置した際のリスクとは?対策も含めて詳しく解説

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迷惑メールは放置するとリスクが大きくなる、という考え方が一般的です。例えば、迷惑メールを放置して時間がたってしまうと、忘れたころにうっかり開いてしまってマルウェアが実行される放置している間にウイルス感染がどんどん広がってしまう、といったことがあり得るためです。また、単に、時間がたってしまうことで適切な対策がしにくくなる(取り返しのつかないことになる)ということも考えられます。

迷惑メールに気づいたら、放置をせずにすぐに対応することが必要です。ここでは放置することの弊害とその原因、放置せず無理なく適切に対応する方法を詳しく解説します。

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迷惑メールについておさらい

迷惑メールにはどんなものがあるのか、ここでおさらいしておきます。

  • 金銭の詐取目的のメール
  • 個人情報の窃取目的のメール
  • マルウェアを感染させるためのメール
  • いやがらせ目的のメール
  • 大量送信メール

など、迷惑メールにはさまざまなものがあります。

金銭の詐取や個人情報の窃取・ITシステムのサービス停止などを引き起こす迷惑メールは、金銭的被害も大きくなります。

ちなみに、2022年におけるインターネットバンキングの不正送金の被害額は15億円に上ると言われています。フィッシング詐欺や、標的型攻撃メール等の迷惑メールを原因としているものが被害額の大半を占めるとされています。

迷惑メールの種類

迷惑メールの中でも、個人や会社に大きな被害を生じさせる迷惑メールの種類には、次のようなものがあります。

フィッシングメール

フィッシング詐欺とは、有名企業など、送信者を詐称した電子メールを送り、偽のホームページに接続させたりするなどの方法で、クレジットカード番号、銀行の暗証番号、アカウント情報(ユーザID、パスワードなど)といった重要な個人情報を盗み出し、金銭的被害を生じさせる詐欺です。

フィッシングメールは、迷惑メールの代表格です。URLなどのメール部面からの偽のホームページのアクセス・個人情報の入力により、被害を生じさせます。メール文面に表示されるURLにアクセスしないこと、個人情報を入力しないことが主な対策となります。

標的型攻撃メール

標的型攻撃メールとは、対象の組織・個人を標的に、重要な情報を盗むことなどを目的として、正当なメールだと信じて開封してしまうように巧妙に仕組まれたメールのことです。攻撃者は、リンクをクリックしたり、あるいは添付ファイルを開封したときなどに、情報の窃取をするようにマルウェアなどを仕組んでおきます。

企業や官公庁の従業員が、業務に関連するメールであると騙されて被害にあうことが多いです。違法なアドレス収集により作られたリストを基にする攻撃なども存在しています。

結果として、重要情報・個人情報の窃取情報の利用による金銭的被害業務の停止といった重大な被害をもたらします。

一般的なマルウェア対策も重要ですし、何より、不審なメールへの従業員の適切な理解と意識づけが第一です。

まずは、標的型攻撃メールにどんな例があるのか見てみましょう

架空請求メール

架空請求メールは、利用していないサービスからの請求や、示談金名目・手数料名目などで、メールで金銭を請求してくるものです。技術的な手段は高度なものを使っているわけではありませんが、巧妙にタイトルや本文で信じ込ませるところに特徴があります。有名企業や、官公庁・裁判所からの者であるなどとして信用させるものもあります。

架空請求メールは本当に身に覚えがあるのか」という点をよく考えることがポイントです。また、差出人である会社や、官公庁に連絡を入れてみることにより撃退できます。こうしたメールを迷惑メールに振り分ける・受信拒否ができるフィルタを使うことも有効です。

迷惑メールを放置するとどうなるか

迷惑メールを放置した場合、以下のような弊害が生じることが考えられます。

あとからうっかりメールを開いてしまい、マルウェア等に感染する

迷惑メールを一度は「怪しい」と思ったにもかかわらず、放置して、忘れたころにうっかり開いてしまうケースがあります。また、貯めておいたメールの整理などの際にも、こうした「うっかり開封」が生じます。

開封の追跡をされてしまう

迷惑メールには、開封を検知して、攻撃をさらに強める・遠隔操作を行う、などの仕組みをもったものがあります。うっかりメールや添付ファイル開封した後、さらに追跡され、被害が大きくなることも懸念されます。

こうしたことがないようにするためにも、すぐに怪しいメールは削除する・迷惑メールを受信しない仕組みを取っておくことは重要です。

放置している間にウイルスが展開する・遠隔操作されてしまう

迷惑メールは、開封やリンククリック・ファイル開封によってマルウェアの展開や遠隔アクセスが開始されます。クリックや開封をしてしまったメールをうっかり放置してしまった場合、そのままマルウェアの感染拡大や遠隔操作が進行していきます。

こうしたリスクを低減するために、迷惑メールは受信後すぐに適切な部署への報告や適切対応が求められます

迷惑メールを放置しないための対策

迷惑メールを放置しないためには、仕組みを上手に利用することがおすすめです。メールソフトを使ってフィルタリング等を行ったり、あるいはプロバイダのサービスを利用したりするなどの方法が考えられます。さらに、セキュリティソフト等の利用もまた有効です。

プレビューの利用で迷惑メールに気付いたらすぐ削除

メール受信ソフトには、開封しなくても中身が確認できるプレビューの機能がついていることが多いものです。次のような迷惑メールによくある特徴は、プレビューだけでも確認することができます。

  • 文面・日本語が不自然
  • 送信元に心当たりがない
  • 多数の宛先がある

このような迷惑メールの特徴に気付いたら、すぐに削除・報告するようにしましょう。

迷惑メールフォルダの利用と定期的な削除

迷惑メールフォルダにメールを振り分ける機能を利用しましょう。一定の期間にすべて削除するなどの方法で、迷惑メールの放置を予防することができます。

セキュリティソフト・ウイルススキャンの活用

定期的にセキュリティソフトを使う、ウイルススキャンを使うことにより、自動的にマルウェアやウイルスを検知、怪しいメールを速やかに削除することができます。OSの最新化や、セキュアな通信を利用することにより、不正アクセスに対抗する手段を合わせて利用すると、より効果的です。

迷惑メールを減らす対策

迷惑メールを減らす対策は、大きく分けると二つあり、メールアドレスに工夫をすることと、メール受信の方法を工夫することです。

メールアドレスに工夫、迷惑メールの受信をブロック

わかりにくいメールアドレスを利用
わかりやすい・文字数が少ないメールアドレスだと、推測される・自動生成されやすい、などの理由から迷惑メールを受信しやすくなってしまいます。
セカンドメールアドレスの活用
メールアドレスを2つ、もしくはそれ以上使い分け、メインのメールアドレスの使用を最小限にする方法です。ダイレクトメールやメルマガなどはセカンドアドレスで受信するようにします。俗にいう捨てメアドですね。フリーメールを利用すると何かあったときにアカウント削除がしやすいので、そこも視野に入れておきましょう。

メール受信の方法を工夫して迷惑メールをブロック

迷惑メールフィルタ
迷惑メールフィルタには 2 通りあり、メール受信そのものをブロックするもの、迷惑メールのフィルタをつかい、迷惑メール専用のフォルダに振り分けるものです。振り分けるタイプのものも、迷惑メールの放置を防ぐ有効な手段ですが、受信そのものをブロックするなら、迷惑メールの数は減らすことができます
送信者のブロック
メールの設定により、特定の送信者でないとメールを受け取らない・知らないドメインのメール受信をブロックするなどの設定が可能です。LINEや、メッセンジャーなどのコミュニケーション手段を多用する場合は、思い切ってメールの送信元を絞ってしまっても実は困らないということもあります。これにも受信をそもそもしない、迷惑メールフォルダに自動的に振り分け、削除するといったものがあります。

まとめ

迷惑メールを放置すると、個人情報の窃取・金銭の窃取などの被害を呼ぶリスクを増大させるので、速やかに削除する・受信を予防することが必要です。フィルタリング・迷惑メールの振り分け・自動でのウイルススキャンなど、複数の手段を使って、被害を予防しましょう。

また、企業の迷惑メール対策としては、標的型攻撃メール訓練の実施が有効です。LRMのセキュリオの標的型攻撃メール訓練は、多様な文面テンプレートが送信数無制限で送り放題、訓練後教育も追加料金なしのeラーニングでラクラクです。まずは無料ではじめましょう。

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