企業において、情報漏えいや不正アクセスに備える情報セキュリティ対策の重要性は増す一方です。
「ITリテラシーの必要性」や「社員のITリテラシーの欠如によるトラブル」など、普段の会話にも上がるようになったITリテラシーというキーワードですが、その意味を正確に答えられる人はそこまで多くありません。
今回は、ITリテラシーの定義やメリット、欠如による弊害と共に、ITリテラシーの高め方についてご紹介します。また、16問でかんたんに情報セキュリティ理解度を測れるチェックテスト資料を無料で配布しています。ぜひご活用ください。
ITリテラシーとは
ITリテラシーとは、「ITにまつわる、情報を適切に扱える知識や能力」を指す言葉です。
これには、コンピューターの操作方法、インターネットの利用方法、情報の検索と評価、そして情報セキュリティに関する知識などが含まれます。
ITリテラシーが高いと、業務効率化や生産性向上、情報の正確な取得、セキュリティ事故の未然防止などのメリットがあります。
逆に、ITリテラシーが低いと、業務のデジタル化が進まない、情報漏えいのリスクが高まるなどの問題が生じる可能性があります。現代、従業員のITリテラシーを高めることは極めて重要です。
ITリテラシーの必要性
ITリテラシーがなぜ必要なのでしょうか。リテラシーが必要な理由は主に以下の3つがあげられます。
- 情報セキュリティの強化
- 業務のデジタル化、IT化やDXの推進
- 業務効率化と生産性向上
それぞれ解説します。
情報セキュリティの強化
ITリテラシーが高いということは、セキュリティに関する知識があるということであり、「業務中にしてはいけないこと」「なぜそれをしてはいけないのか」ということを理解できます。
例えば、喫茶店のWi-Fiで社外秘のファイルを取り扱うことが、リテラシーが高い人なら、これがセキュリティにおいてどれほど危険かが分かると思います。
一方、リテラシーが低い場合は、それがそもそもどのように危険であるのかすら判断ができません。
このように、従業員のITリテラシーが高いとセキュリティに関する重要性を認識できるため、会社のセキュリティ強化、促進、問題発生の防止に繋がります。
業務のデジタル化、IT化やDXの推進
ITリテラシーのスキルが高い従業員がいれば、業務のデジタル化、IT化やDX化の推進ができます。
手作業では時間がかかり、かつミスも発生しやすい、そんな業務をデジタルで置き換えることで生産性の向上に寄与することは間違いないですし、情報の共有スピードもデジタル化で格段に向上します。
ITやデジタルツールへの理解がある従業員がいれば、会社としても非常に大きな存在となり得ます。
業務効率化と生産性向上
ITリテラシーが高いと、情報収集や情報活用が効率的になり、業務の効率や生産性をアップさせることができます。
最近はAIや自動化ツールの発展により、業務の効率化は知識があれば容易な時代になってきており、様々なツールを組み合わせて利用することで、様々な仕事が効率化できるようになっています。
このような差が産まれるのは、やはりITリテラシーの差と言えるでしょう。
ITリテラシーの種類
ITリテラシーは以下の4つの要素から成り立ちます。
- 情報基礎リテラシー
- コンピューターリテラシー
- インターネットリテラシー
- 情報セキュリティリテラシー
それぞれ解説します。
情報基礎リテラシー
情報基礎リテラシーとは、情報を収集し、取捨選択する力です。
インターネットでは、様々な情報にかんたんにアクセスすることができて便利ですが、書かれている内容が必ずしも正しいとは限りません。
膨大な情報の中から欲しい情報を見つけ出し、本当に正しい情報かを判断する能力であり、情報を活用するために必要なリテラシーです。
コンピューターリテラシー
コンピューターリテラシーとは、コンピューターを操作する能力を指します。
現代では、パソコンとスマートフォンを使用して仕事することがほとんどだと思います。
そのため、コンピューターをいかに使いこなせるかというものがコンピューターリテラシーといえるでしょう。
例えば、キーボードやマウスの基本的な操作、Word・Excel・PowerPointなどのOfficeソフトを使用できるというだけではなく、ショートカットの利用、便利なツールの利用や選定する知識などもコンピューターリテラシーの高さといえます。
インターネットリテラシー
インターネットリテラシーとは、インターネットをトラブルなく利用できることを指します。
最近ではTwitterやInstagramといったSNSで不適切な投稿をして炎上をしてしまったケースや、情報漏えいしてしまったというケースが増えています。
インターネットならではの投稿の自由度が起こす、不都合への知識があることがインターネットリテラシーの高さを表します。
情報セキュリティリテラシー
情報セキュリティリテラシーは、セキュリティを考慮した上でITツールやネットを活用できる能力を指します。
自社の情報資産を保護するために必要なことは何か、情報資産を狙った攻撃にひっかからないために心がけることは何か、そういった知識・技術を身に着け、実践する力です。
ITリテラシーを向上させるには
ITリテラシーを向上させるためには、以下のような方法があります。
- IT環境の整備・ツール利用
- 社外研修の受講
- 社内勉強会の開催
それぞれ、解説します。
IT環境の整備・ツール利用
新しいITツールやソフトウェアを積極的に使ってみることで、自然とITリテラシーは向上します。
また、自分の業務に合わせて最適なITツールを選ぶことも重要です。
社外研修の受講
ITリテラシーを向上させるためには、社外で実施している研修やセミナーに参加することも有効です。セミナーに参加することで、最新の知識を得ることができ、実務に生かせるような能力も学ぶことができるでしょう。
社内勉強会の開催
社外セミナーに頼るだけでなく、社内で定期的に勉強会を開催することで社員全体のITリテラシーを向上させることができます。
社員間での情報共有の場にすることができれば、より一層のITスキル向上につながります。
これらの方法を通じて、ITリテラシーを向上させることが可能です。ITリテラシーを向上させるためには、自分自身が主体的に学び、実践することが最も重要です。
ITリテラシーの向上には資格取得も有効
様々なITリテラシーの向上方法を紹介しましたが、より実務に役立つITリテラシーを学ぶのは、資格勉強が良いでしょう。資格取得出来ることに加え、資格によっては、毎年移り変わる攻撃方法を出題範囲にすることができます。
資格取得の励行・支援: IT関連の資格を取得することで、ITリテラシーを証明することができます。例えば、ITパスポートやITILファンデーションなどの資格があります。
まとめ
ITリテラシーについて解説しました。企業においては、従業員にITリテラシーにつながる知識を周知する必要があります。企業のセキュリティポリシー、コンプライアンスに対する考え方なども全従業員が知っている状態で無ければなりません。
また、トラブル事例を知っておくことも、セキュリティ対策として大きな効果があります。トラブル事例とその問題点をしっかり押さえることが重要です。
また、16問でかんたんに情報セキュリティ理解度を測れるチェックテスト資料を無料で配布しています。ぜひご活用ください。