Pマーク取得を目指すにあたって、コンサルタントに依頼するのは最近当たり前になってきているとも言えます。
コンサルに依頼するからには自分たちにあまり負担をかけたくない、、、と思われるかもしれません。
それに最近は「丸投げしてPマークが取得できる」、「負担は一切かかりません」と言った内容のコンサルティング会社の広告も目立つので余計かもしれませんね。
ただ、コンサルタントに丸投げしてしまうとPマークを取ることはできたとしても色んなところで問題が起きてしまう可能性があります。
今回は注意すべき3つの点を紹介したいと思います。
業務内容にそぐわない資料になる
コンサルタントはPマークのことは知っていますが、みなさんの会社のことや業務のことは知りません。
Pマーク取得には会社の業務内容に沿った状態の資料の作成が求められます。
例えば、個人情報管理台帳を作るにあたって、コンサルタントに丸投げすると他社で使った台帳をそのまま持ってきて作成される。なんてことがあるでしょう。
そうなると、例えばコンサルタントが作った資料の中と、みなさんの会社での実情に齟齬が生じる可能性があります。
つまり、コンサルタントに作成を依頼する場合でもヒアリングや詳細のチェックは一緒に行っていかないと、会社や業務内容に合わない資料ができてしまいます。
そうするとPマークの審査で修正を求められていまいます。
結果として会社に合ったものに作り直さないとPマークを取得できないという事態が発生してしまうわけです。
審査の際に回答できなくなる
コンサルタントはPマークの審査に立ち会うことはできません。
つまり、コンサルタントが作った資料について、審査の際にはみなさんが審査員に説明等を行い、審査を受ける必要があります。
コンサルタントに丸投げして、資料を作成させ、みなさんがそれをチェックや会社に合った形での修正等をしていないと、審査で突っ込まれたことについて回答できなかったり、資料の不備や整合性が取れていないところ、実態に合っていないところに気づかず、審査員に回答が一切できない状態になり、最悪の場合、審査の不適合の数が収集つかない状態に陥ってしまうことが想定されます。
その結果、Pマーク取得にかなりの時間や労力がかかってしまったり、改善の対応が行いきれず取得を諦めてしまうことに成りかねません。
取得後にノウハウが残らない
コンサルタントに丸投げして、かろうじてPマークを取得できたとしましょう。
ただ、Pマークには2年に1度の更新があり、ルールを運用することは会社で行う必要があります。
また、コンサルタントとの契約はPマーク取得のタイミングで終了しています。
Pマーク取得時の担当者であれば審査の応対等をしているので、多少はやるべきことを理解していますが、丸投げでやっていたからこそ、「なんでこれをやらないといけないのか」「コンサルタントにやってもらったからやり方がわからない」ということになり、何もやらない。なんてことになります。
最悪の場合、Pマーク取得時の担当者が退職してしまい、Pマークを取得するために何をやったか一切わからない。そんな資料があるのか、そもそも資料が社内にあるのか。という負の連鎖が起きてしまいます。
過去にはPマーク取得時のコンサルタントがすべてデータを持っていて社内には一切Pマーク取得に際し作った資料のデータがない。とおっしゃられたケースもあるくらいです。
そうなってしまうと、自力での更新ができなくなり、コンサルタントに再度丸投げになってしまい、コストがすごく高くついてしまう。ということもありえます。
Pマークを取得するときだけではなく、中長期的な観点で物事を考えたとしても、コンサルタントに丸投げするような事態は避け、コンサルタントと一緒にPマーク取得に向けた取り組みを行うことが非常に大切になってきます。