FLENS株式会社様 – 顧客事例 –

「LRMはクライアントが困るポイントを理解しているコンサルティング会社です。宿題を出すタイミングにもノウハウを感じました」FLENS株式会社 取締役・小泉雅大氏

学習塾や学校の授業もオンライン化が加速する中、FLENS株式会社は新サービスとしてコミュニケーションプラットフォーム『FLENS School Manager』をリリースしました。2021年4月の正式リリースに先立ち取り組んだのがプライバシーマーク(以下、Pマーク)の取得です。取締役・小泉雅大氏に、Pマーク取得の背景や審査までの経緯、そしてコンサルティングを担当したLRMへのご評価などを伺いました。

(FLENS株式会社について)

タブレット学習プラットフォーム『FLENS』の企画開発販売を行うエドテックベンチャーである。『FLENS』は、タブレットの教材に取り組みながら、ゲーム感覚で全国のライバルと順位を競うことで、子供達の学習意欲を自然に高める学習サービスだ。“他者の学習進捗をリアルタイムに感じられる場”“自分の習熟度に合ったぴったりのライバルと一緒に学習できる場”“家庭学習の成果発表をする「コンテスト」の場”というコンセプトのもと、学校、学習塾、家庭において自ら学習する姿勢を育む。大手学習塾からスピンアウトする形で創業。2012年4月にローンチして以来、北海道から沖縄まで、全国の学習塾や自治体で導入されている。2020年には、塾や学校などの教育機関と保護者のコミュニケーションプラットフォーム『FLENS School Manager』(β版)をリリース。保護者へのお知らせを配信する機能、生徒の出席通知機能を始め、2021年4月の正式リリースではさらに新しい機能を拡充させている。リモート環境でも授業を受けられるよう授業内容を動画で配信する機能もあるため、幅広い規模の学習塾から私立の小中学校まで導入件数が急増中。世界とつながる学習プラットフォームを目指す。
設立:2012年8月。本社:東京都港区。

LRMへのご依頼:Pマーク新規取得コンサルティング

— LRMへのご依頼内容をお話しください。

FLENS株式会社は、2020年10月、LRMにPマークの新規取得コンサルティングを依頼しました。新学期に間に合わせたいと思っていましたので、短期取得コースを契約しました。LRMの担当者は宮崎さんです。

コロナ禍により審査日程が大幅にずれてしまいましたが、それ以外は順調に進み、2021年2月、現地審査を終えました。指摘事項もWebサイトに掲載した個人情報保護方針の中の文言修正だけでしたので既に対応を終えています。現在(2021年3月下旬)は、審査会社が4月に行う審査会の結果を待っている段階です。

新サービスの正式リリースに備えたPマーク取得

— Pマーク取得の理由をお話しください。

今回、弊社がPマークを取得した直接の理由は、『FLENS School Manager』(以下、『School Manager』)の正式リリースに向けた環境を整備するためです。外部に対して信頼感、安心感を訴求するためにPマークを取得しました。

— これまではPマーク取得をご検討されたことはありませんでしたか。

従来も『FLENS』の導入企業様から、Pマーク取得について問い合わせ頂いていました。ただ『FLENS』の学習機能だけの場合は、学習する子供達はニックネームで管理していますので、個人を特定出来る情報を保持することはほとんどありません。しかし、新サービスの『School Manager』は保護者の氏名やメールアドレス、生徒の生年月日など、より広い範囲の個人情報を取り扱うことになります。そのため改めて社内体制を整備する必要がありましたし、4月から導入する塾からもエンドユーザーに安心してご利用頂きたいのでPマークを取得して欲しいというリクエストを頂いたため、Pマーク取得の意思決定をしました。

— Pマーク取得にあたってご懸念、ご不安な点はございませんでしたか。

各自の業務負担が増えるのではないかという不安はありました。少人数の会社ですし、それぞれの担当業務で手一杯のところがありますので、負担が重くなることに対する抵抗感はあったと思います。Pマーク担当者の運用負担も大きいのではないかという懸念がありました。

また、Pマーク取得の意思決定をした時期、コロナ禍の影響により全社リモートで勤務している状態だったことも気になりました。今後どれぐらい続くかは未確定でしたが、全従業員がリモートワークをしている状態でPマークが取れるのかどうか、漠然とした不安もありました。

ただ『School Manager』の1年目の運用段階で、お客様が増えれば要求も高まるということはわかっていました。コロナ禍の影響で後回しになっていましたが、取り組むなら今だと考えて動き始めました。

Pマーク取得後の運用を見据えLRMに依頼

「全社リモートワークでもルールを明確に決めれば大丈夫と言われ安心しました」(取締役・小泉雅大氏)

「全社リモートワークでもルールを
明確に決めれば大丈夫
と言われ安心しました」
(取締役・小泉雅大氏)

— コンサルティング会社の選定にあたっては、何社か比較されたのですか。

はい。3社ぐらい比較しました。コンサルティング専業で、なおかつ個人ではなく組織で事業展開している会社を何社かピックアップしました。そしてそれぞれオンラインで面談し、見積書を取得しました。

— どのような要素を比較されましたか。

重視したのは、サポート実績です。コンサルティング料金は大きな差はありませんでした。特に弊社と同じようなITのスタートアップに対するサポート実績が多いところであれば、弊社の事情も汲み取っていただけて合理的な取り組みが出来るのではないかと考えました。企業名を公開して事例を紹介しているコンサルティング会社はほとんどなく、LRMが質量ともに圧倒的でした。

— ITスタートアップに対するサポートの実績がLRMに依頼した決め手ですか。

他にもいくつか要因はあります。1つは、長期的な視野でお付き合いが出来ることです。そう判断した要因は次の2つです。

(1)運用を考えたマネジメントシステムの構築
商談の際に営業の方が、弊社の運用に即したルール作りをするため弊社の方で何かを変える必要はありませんとおっしゃっていました。そのためルールが形骸化したり、業務負担が重くなったりすることはなさそうだという期待が持てました。

(2)Pマーク取得後の運用サポート
Pマークの運用を維持するには、コンサルティング会社の継続的なサポートが必要です。外部の視点が入らなければ社員の意識を維持することは難しいと思っていました。LRMの運用改善サポートはいくつかコースが用意されており、企業の課題に応じて選ぶことが可能です。しかも年単位で契約出来るため、長期的な視野で捉えれば費用面でもリーズナブルです。
以上の2点から、2年後の更新を見据えた長期的なお付き合いが出来ると判断しました。

— その時点で、リモートワークで取れるのかというご不安は解消されたのですか。

はい。最初に営業の方に相談したところ、しっかりルールを定めて守ってさえいればPマークは取得出来るという回答を頂いて安心しました。

— 11月スタートで翌年3月取得を目指して短期取得コースをご契約されたとのことでした。短期取得というのは取得までのタスクを減らすようなイメージですか。

いいえ。工程やタスクは変わりません。短い期間に集中してタスクに取り組むだけです。打ち合わせも通常は隔週で行うところを毎週実施しました。

— 取り組むにあたって、ご不安はございませんでしたか。

不安はありませんでした。スケジュールをうまく合わせることが出来るかどうか心配でしたが、若手のコンサルタントにご担当いただければ弊社の都合に合わせたスケジュールで進行することが出来ると伺い、そうして頂きました。

— 逆に、スケジュールの都合が付きやすい若手のコンサルタントが担当することで手戻りが増えるなどのご不安はありませんでしたか。

その心配はありましたので、営業の方に経験豊富なコンサルタントと何が変わるのか聞きました。すると「回答が少し遅れる可能性があります。しかしそれ以外の部分は全く問題ない」と、はっきりと言い切りましたので、大丈夫だろうと思ってお任せしました。

リモートワークへの対応も含め継続的な運用が可能なルールが実現

— 運用を見据えたルール作りは実現しましたか。

はい。これまでも個人情報の取り扱いルールは結構細かく決めていましたが、リモートワークには即していない部分がありました。今回をきっかけにリモート環境で仕事をするためのルール作りが出来ました。

取り組みをスタートした時点では今後、全社でリモートワークを続けるかどうか意思決定は出来ていませんでしたが、1回やってみると社員からも好評だったため、現在は今後も継続する方針を固めています。Pマークを機に整備出来て良かったと思っています。

— 全社リモートワークに対応させたということは、従来のルール自体が変わったということですか。

いいえ。業務の手順自体は大きく変わりません。弊社は社員の履歴書など、採用、人事にまつわる文書以外に紙の書類は持っていません。ほとんどがデータで管理しています。個人情報を扱う際もすべてファイルサーバーのフォルダ内で作業するルールとなっていました。リモートになっても、その部分で大きく変わったことはありません。

— “リモートワークに対応した”とは具体的にはどういうことですか。

主としてパソコンの取り扱いルールを整備しました。弊社は一部の社員以外、BYOD(私物端末の業務利用)を導入しています。そこで、業務で使うパソコンの機種をシステム管理者に届け出る、アカウントは家族と共有しない、スクリーンロック、スクリーンセーバーなどの設定、OSの最新化といったルールを定めました。

— 従来の個人情報取り扱いに関するルールは明文化されていたのですか。

はい。ただ、入社の際に「こういうルールがある」と見せる程度で、意識付けしたり浸透させたりするための仕組みはありませんでした。今回のPマーク取得にあたって、新しく定めたルールを周知したり、従業員教育を実施したり、3ヶ月に1回のアンケートを採ったりするなど、ことあるごとに意識に上るような仕組みを作ることが出来ました。

— 不本意ながらPマークの規格で定まっているから仕方なく導入したようなルールはありませんでしたか。

なかったと思います。これまでやっていたルールをそのまま当てはめることが出来ました。

LRM宮崎
一般的に嫌われるのが、入退室管理です。しかしFLENS様の場合、もともとスマートロックが導入されていましたので、そのログを取ることで対応することが出来ました。

— リモートワークのルール、従業員教育、ルール浸透の仕組み以外に、今回を機に取り入れたルールまたは、取り組まれたことはございますか。

あえて言うなら全社員から同意書を取得したことぐらいです。Pマークには、個人情報を取得する際に利用目的をきちんと明示しなければいけないというルールがあります。既存社員を採用する際、履歴書などを預かっていますが、同意書は取っていませんでした。そこで既存の従業員全員から同意書を取りました。

また委託先管理として、業務委託先へのアンケートを実施しました。

— それらはすべて紙文書ですか。

在籍する全従業員の同意書と、委託先管理はLRMの『セキュリオ』についている機能を利用しました。

— 業務委託先はどのようなところがございますか。

まず、業務で多用しているクラウドツールの開発元があります。それに加えて自社サービス開発の一部も外注しています。

隙間時間を使い余裕を持って作業が出来た

— 審査を受けるまでの過程で一番ご苦労されたことをお話しください。

苦労は全くありませんでした。何をいつまでにやれば良いか、常に明確にして頂いていましたので、それに沿って作業をすれば良いだけでした。
また、社内規定の作成に関しても、LRMと一緒に打ち合わせをしながら、社内規定の雛形を一文一文読み合わせして、弊社に合う形に直して行きましたので、困ったことや苦労したことはありません。

— タスク量が少なくなるわけではなく、短期間でやらなければいけないということは、お忙しくなるということですよね。

いいえ、そんなに忙しくはありませんでした。打ち合わせの場で完結しないタスクは持ち帰ることもありましたが、普段の仕事の隙間時間で取り組むことが出来ました。

— 社内に持ち帰ったタスクにはどのようなものがありましたか。

例えば社内規定の中には、社内で話し合って決めるべき箇所もありましたし、ホームページ上の利用規約や個人情報保護方針の改定作業、個人情報管理台帳の入力など、社内のしかるべき担当者に対応を依頼しなければいけない作業もありました。

そういったタスクをこなす上でのスケジュールの組み方も良く出来ており、時間がかかりそうなタスクは先に出して頂くなど、うまくコントロールしていただけたことで余裕を持って作業が出来ました。このあたりは本当にノウハウだなと感じました。

— コンサルタントの対応が遅れることは実際にありましたか。

それがなかったので、びっくりしました。メールへの回答も非常に迅速でした。最初に営業の方がおっしゃっていたようなことは全く感じませんでした。

— 先ほど『セキュリオ』についてのお話がありましたが、従業員教育は、LRMのセキュリティ教育クラウド『セキュリオ』のeラーニング機能をお使いになったのですね。

はい。全社的にリモートワークを導入していたため、教材の配信から受講状況の確認、実施記録の管理まで一元管理出来るため便利でした。eラーニングを配信する際に社内規定のファイルを添付することも出来ますので、同時に社内ルールの周知も出来ました。

— 『セキュリオ』は使いやすかったですか。

はい。インターフェイスは普段使っているクラウドサービスと同じような感覚で直感的に操作することが出来ました。審査の際には、eラーニングの実施記録や従業員の同意書なども管理画面をそのまま見せれば良いだけなので管理が楽でした。

— 内部監査の内部監査員代行も使われたのですね。

はい。マンパワー的に全く余力がありませんでしたので、内部監査は代行という手段を使うこと以外は考えられませんでした。また、内部監査までにやっておかなければいけないタスクがありましたので、外部の方に代行して頂くことが、締め切りを守ってもらう口実にもなりました。外部の方の監査があることで緊張感を持って取り組むことが出来ました。

— 内部監査はどのようなことをするのですか。

内部監査は申請前に実施しました。打ち合わせはすべてオンラインでしたが、内部監査はご訪問頂きました。
そこで従業員教育の実施記録や社員の同意書、委託先管理台帳を含め、申請に必要な書類が揃っていることを確認するとともに、決めたルールが遵守されているかどうかをチェックして頂きました。ここでいくつか出来ていないところをご指摘いただけたため、審査前に改善することが出来ました。

また、内部監査とは別に、現地審査の直前に、社長インタビューで聞かれることを始め、審査を受ける上での心構えなどをレクチャーして頂いたため、気持ち的にも余裕を持って当日を迎えることが出来ました。

全員の統一見解で対応出来るようになったことが成果

— Pマーク取得に取り組んだことで、社内に変化はございましたか。

まだ審査会が終わっていないので実感が伴わないところがありますが、取得の過程の中で、漠然としか把握していなかったリスクが明確に認識出来るようになりました。これまで個々の判断で対応していたことが、ルールを明文化したことにより、全員の統一見解で対応出来るようになったことは大きな成果です。

今後は、一旦構築したルールを、PDCAサイクルを回しながら改善しつつ、従業員に対しては定期的に訴求して意識付けをして行きたいと考えています。現状では3ヶ月に1回の社内アンケートを実施する計画は立てていますが、+αで何か出来ることがないか、社内で相談して決めたいと考えています。

今後の運用面でも継続サポートをお願いしたいと考えています

「今後の運用面でも継続サポートをお願いしたいと考えています」(右:小泉氏)※左は弊社・宮崎

短期取得を実現するためのノウハウをパッケージ化

— LRMのコンサルティングを受けたご感想をお話しください。

今回、弊社は短期取得コースでPマークを取得しましたが、単純に短期集中でタスクをこなすだけではなく、どのタイミングで何をやらなければいけないかということも含め、短期で取得するためのノウハウがパッケージ化されている感じがしました。そしてそのパッケージに沿って、コンサルタントの宮崎さんが、弊社の状況に合わせてカスタマイズしてリードしてくれた印象がありました。

現地審査を受ける際も、審査員のヒアリングに対してスムーズに回答出来るよう、数ある書類をわかりやすく整理して頂いた上で、どのような質問があったらこの書類を参照してくださいといったアドバイスをして下さいました。依頼先が困るポイントをしっかり把握されているように感じました。

— Pマーク取得後の運用を見据えてコンサルティング会社を選定されたとのことでしたが、今後はLRMのサポート契約は結ばれるのですか。

審査会が終わってPマーク取得が出来てから具体的に検討を始めたいと考えています。
ただ、日々の業務が忙しいため、サポート契約がなければ回していけないことは目に見えています。
Pマークが取得出来れば、定期的にコミュニケーションを取って頂いて、新たなリスクがないか引き出して頂いたり、従業員教育に活用出来る情報をご提供頂いたり出来ればありがたいと考えています。

FLENS株式会社様、お忙しい中ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

FLENS株式会社様、お忙しい中ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

※ FLENS株式会社様のWEBサイト
※ 取材日時 2021年3月

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