みなさん、メーリングリストを使ったことはありますか?
もしかすると、自覚はないけれど知らず知らずのうちにメーリングリストに登録されていて、メーリングリストで送られてきたメールを定期的に受け取っている、というような人がいるかもしれません。
今ほどチャットツールなどが台頭していない頃は、複数人に対して一斉に連絡をする際の手段として、メーリングリストはよく用いられていました。しかし、「メーリングリスト」という言葉は聞き馴染みがある一方で、その性質はいまいち理解できていないという人、案外多いようです。
そこで、以下ではメーリングリストとは何なのか、メールZipperでメーリングリストを利用する際にはどうすればよいのか、という点をご紹介いたします。
メーリングリストは、複数の人に対して一斉にメールを送ることが可能になる仕組みのことを指します。
メーリス、MLなどと呼ばれたり、記載されたりすることも多いです。
複数人に一斉にメールを送りたいなら、Bccに宛先を登録して送れば良いのでは?と思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、上記のような送信方法は、「誤ってToやCcに全ての宛先を入れてしまったので、全受信者に他の受信者の情報が丸見えになってしまった」というような情報漏えいを引き起こす危険性が高く、推奨できません。
メーリングリストを利用開始するまでの流れは、どのようなメーリングリスト開設サービスを利用するかによって変わってきます。しかし、基本的には下記のような対応が必要です。
メーリングリストを利用すれば、簡単に複数人に対して一斉送信メールを送ることが可能です。都度宛先を大量に入力する必要がないのでとても便利です。
また、メーリングリストは簡単に利用を開始することが可能です。
Googleをはじめとし、たくさんのメーリングリストを無料で開設できるサービスがありますので、ひとまず1つ作成してみて使い勝手を確認した後、法人向けのサービスを契約するというのも良いかもしれません。
もちろん、メーリングリストにはデメリットも存在します。
自社サービスのユーザーへ緊急連絡するためのメーリングリストが存在しているとします。
この度、自社ではとある1名のユーザーのもとで不具合が発生しました。そのため、あなたは当該ユーザーに対してそのお詫びとフォローをおこなう必要があります。
その場合、本来であれば当該ユーザーの個人メールアドレス宛に連絡をおこなえば良いはずです。しかし、あなたは誤ってメーリングリストを利用して当該ユーザーに対してメールを送ってしまいました。
この場合、以下のような問題が発生します。
・本来であれば公表せずに済んだ不具合に関する情報が、多くのユーザーに流れてしまう。
・その他のユーザーに対して、当該ユーザーの情報が漏えいしてしまう。
自社サービスで新機能がリリースされたため、あなたはメーリングリストでその情報をユーザーへ連絡しました。そのメールを読んだユーザーは、リリース内容について疑問があったため、送られてきたメールに対して返信をおこないました。
この場合、メーリングリストで「自社からユーザーに対してのみメールが送れるようにする(ユーザー側からメーリングリスト宛にメールを送ることはできない)」という設定をおこなっていれば、ユーザーから送られたメールはエラーとなり、ユーザーは別の手段であなたの会社へお問い合わせをくれるでしょう。
ただし、もし「自社からユーザーに対してのみメールが送れるようにする」という設定に齟齬があり、ユーザーがメーリングリスト宛にメールを送れるようになっていたとしたらどうでしょう。
この場合、以下のような問題が発生します。
・当該ユーザーから送られたメールが、すべてのメーリングリストに登録されたユーザー宛に届いてしまう。
上記のようなことから、メーリングリストは運用と設定において、細心の注意が必要です。
メールZipperをご利用中のお客様から、まれに「メーリングリストを利用したメール送信でメールZipperの機能を利用する場合の設定方法」をご確認いただくことがあります。
「メーリングリストのアドレスをメールZipperに登録すれば、当該メーリングリストに登録されているすべてのメールアドレスでメールZipperの機能を利用することができるようになりますか?」といったものなどです。
ただ、申し訳ありませんが、メールZipperにメーリングリストのアドレスを登録していただいても、登録メールアドレスすべてでメールZipperの機能を利用できるようになる、というようなことは起こり得ません。
そのため、例えばメーリングリストに100個のメールアドレスが登録されており、100個すべてでメールZipperの機能を利用したメール送信をおこないたければ、100個分のアカウントをご契約いただく必要があります。
今後、チャットツールなどの代替手段によって、メーリングリストを利用する機会は更に減っていくかもしれません。しかし、その一方でまだまだ現役でメーリングリストを多用している業界も多数見受けられます。
そのため、いざというときに「メーリングリストってなに?」とならないよう、メーリングリストの動作や設定の流れは把握しておくと良いかもしれません。