バックドアは「裏口」を意味し、コンピュータに設けられた通信経路のうち、正規の経路や手段を経ずシステムへの不法侵入を行なうために設けられる接続経路のことです。
クラッカーなどと呼ばれる悪意を持ったユーザーが、他人のコンピュータのシステムへの不法侵入に成功した際、次回から容易にアクセスできるようにしたり、あるいは、不正アクセスに気付かれて防御された際のすり抜け道を作ったりする目的で設置されます。
トロイの木馬やコンピュータワームの中には、感染するとバックドアの設置を行なうタイプのものがあり、バックドア型(バックドア型トロイの木馬)などと呼ばれています。
バックドアは開発過程のテスト効率を上げたりするための特別な用途のために、開発者が意図的にバックドアを設けておく場合もあり、必ずしも悪意をもって利用されているばかりではありません。
しかしその場合も、セキュリティ上、十分な管理を行なう必要があります。
バックドアを使って侵入すると、たいていの場合はコンピュータのすべての機能を不正に使用できるため、他のコンピュータへの攻撃の踏み台として利用されてしまうことも多くあります。
バックドアの予防法として、OSのアップデートは、セキュリティホールをなくす上で大変有効です。
また、アンチウイルスソフトは、トロイの木馬などの大半のバックドア・プログラムを発見し、除去ないしは無効化する機能を持っています。
スパイウェア駆除ソフトの使用も効果的であり、目立った破壊活動を行なわず個人情報を漏えいさせるスパイウェアの類を発見、削除するのに役立ちます。