もはや改めて述べるのもはばかられるほど、私たちの業務において、パソコン(PC)は必要不可欠となっています。
本ブログをお読みの皆さんの中にも、「PCが無ければ仕事にならない!」という方は多いのではないでしょうか。
しかし、PCを使う際には、あらかじめ覚えておくべきことがあります。
それは、「会社側は、PC上でのやり取りや作業内容を全て把握したり、監視したりしている可能性がある」という事実です。
こんなことまで丸わかり!?PCログの種類
ご存知でない方も少なからずいらっしゃいますが、PCでの作業内容は、多くの場合、「PCログ」という形を取り、会社の情報システム部門や経営者、管理部門の方が把握しています。
業務環境や、利用しているPCログ取得サービスによっても異なりますが、たとえば次のような内容は、会社側に把握されていると考えたほうがいいかもしれません。
- ファイルの操作履歴(作成・編集・移動・削除)
- プリンターの印刷履歴(ファイル名・カラー/白黒・枚数)
- Webサイト上での検索履歴・閲覧履歴
- ソフトウェアの操作履歴(インストール・使用)
- 社内メール(送信メール・受信メール・添付ファイルの有無/内容)
- 外部機器との接続(例:USBフラッシュメモリの利用)
- 無線LANとの接続(例:私用Wi-Fiルータの利用)
有事には上記のような痕跡が明るみに出る可能性があることは承知の上で、業務に励んだほうが賢明かもしれませんね。
PCログで人生設計台無し!?こんな“珍”事例も!
ある会社でこんな事例がありました。
情報システム部門部長が、従業員のPCログをチェックしている際に、ふと思い立って「婚活」という単語でログを検索してみました。
まさか何も引っかからないだろうと思っていると、ある男性従業員が業務時間中にも関わらず婚活サイトを閲覧していることが判明!
従業員に事態を問いただすと、自宅のPCとブックマークを同期しており、つい間違えてクリックしてしまったとのことでした。
Webサイトを開いた従業員は、それに気付いてすぐさま「閉じる」をクリックしたにも関わらず、ばっちりとログが残ってしまったわけです。
世話好きの部長は、それ以降、客先で実際にログを顧客に見せながら、喜々としてPCログの重要性を説きつつ、その従業員のことを憎からず思ってくれる結婚相手候補を探しているという次第です。
部長が客先に向かう毎に、その従業員の転職先候補となる会社が一つ、また一つと消え、ついでに婚期も遠のくことになってしまいました。
PCログで従業員を「守る」ために
従業員の立場からすれば「監視されているようで気分が良くない!」と感じられることもあるかもしれません。
たしかに、PCログの取得を行っている会社が目的としているのは、多くの場合、内部からの情報漏えいを防ぐことです。
しかし、PCログを取得していることで、たとえば情報漏えい事件が起こった場合に、同じ時間帯に、別の作業をご自身が行っていると証明できるケースもあります。
真っ当に業務に励んでいる、多くの従業員を守るためにも、PCログは有効に使うことが可能です。
また、逆に管理職の方にとっては、たとえば退職することが決まった社員のPCを監視する、ということも有効です。
退職までサボらずに業務しているか、さらに、自社の機密情報などを持ち出そうとしていないか、様々なことをチェックできます。
同業他社への転職が常態化しているような業界においては、PCログを取得し、競合他社への情報流出や漏えいを防ぐことが、結果として、自社を守ることにも繋がるのです。
※退職者による情報漏えい事件参照
セキュログ「退職者のPCにセキュログ導入し、情報の持ち出しを防ぐ」