地震大国と言われる日本では、大きな地震が起きる度に対策の一環として情報セキュリティに関する話題が上ることも多いです。
そこで今回は、災害に備えた情報セキュリティ対策の3つのポイントについてお話したいと思います。
(1) PCやサーバの転倒を予防
もし業務で使用するサーバやPCが地震による転倒で故障してしまった場合、データが消失したり、データにアクセスできなくなったりと仕事に支障をきたします。
そのため、PCやサーバを転倒しにくい場所に設置したり、転倒防止用のジェルなどを使って未然に固定しておくことが大事です。
情報セキュリティとなんの関係が?と思うかもしれませんが、データの消失などを防ぐためにはPCやサーバの転倒予防への対応が重要と言えます。
(2) データのバックアップを取ってサーバ(本体)とは別の場所に保管
PCやサーバの転倒対策を行っていても、ビルの倒壊やその他の要因で業務のデータにアクセスできなくなったり、サーバやPCが故障してしまったりという危険性は残存します。
そういった事態に備えて、データのバックアップを取っておくことは非常に重要となります。
しかし、せっかく取っておいたバックアップデータをサーバと同じ場所に保管してしまうと、東日本大震災のときのような津波の被害に遭った場合、「どちらも流されてしまった」「どちらも水没してダメになった」というような事態に陥る危険性があります。
また、サーバとバックアップが保管してある職場に入れないような状態になってしまうと大変です。
そのため、データのバックアップはセキュアなクラウドサービスや遠隔地のデータセンターに取っておくと安全です。
(3) 重要書類は金庫で保管
紙媒体として保管されていることが多い契約書など、重要書類の管理にも災害対策が必要になります。
多くの場合、書類はキャビネットなどに入れて保管されているかと思います。
ですが、地震などでキャビネットが壊れて開かなくなったり、キャビネット自体が壊れて中の書類が飛散してしまったりと言った危険性がないとは言えません。
紙は場所をとりますので、全てを均等に安全に管理するのは難しいかもしれませんが、特に重要な書類は金庫などに仕舞い、倒壊や火災から保護できるようにするのも1つの有効な手段です。
また、紙の情報をスキャンし、電子データとして管理することで、万が一紙が消失してしまっても内容を参照可能な状態にしておくことも有効です。
地震などの災害時はまず第一に人命が優先されますが、事業を継続するという観点では、上記を含めた災害への予防策もまた非常に重要になります。
「命は助かった。でも、会社がなく仕事もできない」という事態にならないよう、事前の対策が重要です。